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やることリスト 順番

会社設立後のやることリスト|登記完了の日から何をどの順番で進めるか、6つの手順で並べる

  • 確認日 2026年10月6日
  • 約10分
  • 「会社設立後の手続きガイド」編集部
この記事の窓口順(目次)8項目
  1. 窓口 01会社設立後の手続きの順番は、3つの理由で決まる
  2. 窓口 02手順1:登記完了の当日、法務局で証明書と印鑑カードを受け取る
  3. 窓口 03手順2:5日以内の社会保険の手続きを、年金事務所で最初に片づける
  4. 窓口 04手順3:人を雇う会社は、労働基準監督署→ハローワークの順で回る
  5. 窓口 05手順4:税務署に出す届出は、まとめて1回で出す
  6. 窓口 06手順5:都道府県税事務所と市区町村には、自治体の期限に合わせて出す
  7. 窓口 07手順6:届出と並行して、口座・報酬・電子申告の準備を進める
  8. 窓口 08まとめ:会社設立後のやることリストを、手順1から順に実行する

この記事は、こんな方に向けて書いています

法務局から登記完了の知らせを受け、「で、最初に何をすればいいのか」を知りたい方に向けた記事です。やることの一覧はもう見たけれど、どれから手をつけるべきかの順番が書かれていなくて止まっている、という方を想定しています。

この記事は、会社設立後の手続きを実際に動く順に並べた「手順書」です。期限の短さだけでなく、ある手続きの控えが次の手続きの添付書類になるといった依存関係も踏まえて、6つの手順に分けました。

窓口 01会社設立後の手続きの順番は、3つの理由で決まる

順番を決める3つの物差し

会社設立後のやることリストを順番に並べるとき、物差しは3つあります。1つ目は期限の短さ、2つ目は添付書類がそろう時期、3つ目は手続き同士の前後関係です。期限が短い順に並べるだけだと、添付する証明書がまだ手元にない、前の窓口の控えがないといった理由で、結局その日に出せないことがあります。

期限の短さ
社会保険の新規適用届は事実発生から5日以内、労働保険の成立届は翌日から10日以内と、短いものから着手します。
添付書類がそろう時期
登記事項証明書は登記が完了するまで取れません。原本を添える手続きは、証明書を取ったあとにしか出せません。
前後関係
ハローワークの雇用保険適用事業所設置届には、労働基準監督署で受理された保険関係成立届の事業主控を添えます。順番を逆にすると二度手間です。

期限の起点にも注意が必要です。税務署の届出でいう「設立の日」は、原則として登記を申請した日で、登記が完了した日ではありません。登記の完了を待っているあいだにも、期限のカウントは始まっています。なお、2026年2月2日からは、休日を設立の日として登記できる特例もあります。

この記事でいう「社会保険」は健康保険と厚生年金保険、「労働保険」は労災保険と雇用保険のことです。会社設立後の届出はこの2つで窓口がまったく違うので、手順の中でも分けて扱います。

以下の6つの手順は、会社設立後すぐに役員報酬を払い、従業員も雇う会社を基準にしています。報酬をまだ払わない会社や、従業員のいない会社は、該当しない手順を飛ばして読んでください。飛ばしてよい手順は、各手順の冒頭に書いておきます。

出典・参考:税務手続に関する主な書類の提出時期の一覧|国税庁(国税庁)

窓口 02手順1:登記完了の当日、法務局で証明書と印鑑カードを受け取る

最初の行き先は法務局

会社設立後の手続きの1番目は、届出ではなく証明書の取得です。年金事務所の新規適用届や、ハローワークの設置届、法人口座の開設では、登記事項証明書の提出や持参を求められます。登記が完了した日に、必要な通数をまとめて取っておくと、あとの手順が止まりません。

  • 印鑑カード:会社の印鑑証明書を請求するときに必要。登記の申請と一緒に交付申請をしていなければ、ここで申請します
  • 登記事項証明書:年金事務所には原本(コピー不可・提出日から90日以内の発行)を出します
  • 印鑑証明書:法人口座の開設など、金融機関の手続きで求められることがあります

証明書はどこの登記所でも取れ、オンラインで請求して郵送で受け取ることもできます。窓口での手数料は2025年4月1日から登記事項証明書1通600円、印鑑証明書1通500円です。何通取ればよいかは、必要書類と証明書の通数で手続きごとに数えています。

あわせて、国税庁の法人番号公表サイトで自社の法人番号が公表されているかを確認しておきます。社会保険の新規適用届には法人番号指定通知書等のコピーを添えますが、通知書が手元にない場合は公表サイトで確認した法人情報の画面を印刷したものでも足ります。

出典・参考:登記事項証明書(会社・法人)を取得したい方:法務局(法務省・法務局)

窓口 03手順2:5日以内の社会保険の手続きを、年金事務所で最初に片づける

5日以内の届出を最優先に

証明書がそろったら、次は期限の最も短い社会保険です。法人は事業主のみの場合を含めて健康保険・厚生年金保険の適用事業所になり、適用事業所になった事実の発生から5日以内に新規適用届を出します。役員報酬の支払いを設立直後から始める会社では、ここが会社設立後の手続きの山場になります。

届出の5点セット(提出先・期限・様式・添付書類・提出方法)

書類 1 提出先 2 期限(起算日) 3 様式の正式名称 4 添付書類 5 提出方法
健康保険・厚生年金保険 新規適用届 事務センター、または管轄の年金事務所 事実発生から5日以内 健康保険・厚生年金保険 新規適用届
(2026年10月6日確認)
法人(商業)登記簿謄本(コピー不可・90日以内の発行)、法人番号指定通知書等のコピー 電子申請、郵送、窓口持参
被保険者資格取得届 事務センター、または管轄の年金事務所 事実発生から5日以内 健康保険・厚生年金保険 被保険者資格取得届/厚生年金保険 70歳以上被用者該当届
(2026年10月6日確認)
原則として不要 電子申請、電子媒体、郵送、窓口持参

家族を健康保険の扶養に入れる人がいれば、「健康保険 被扶養者(異動)届(国民年金第3号被保険者関係届)」も同時に出します。役員報酬をまだ払わない会社では、新規適用の時期が後ろにずれることがあるので、管轄の年金事務所に確認してから手順3へ進んでください。届出の詳細は年金事務所への新規適用届にあります。

出典・参考:新規適用の手続き|日本年金機構(日本年金機構)

窓口 04手順3:人を雇う会社は、労働基準監督署→ハローワークの順で回る

監督署が先、ハローワークが後

従業員を雇う会社は、雇った日を起点に労働保険の手続きが始まります。役員だけの会社はこの手順を飛ばして手順4に進んで構いません。雇う会社にとって大事なのは窓口の順番で、厚生労働省の案内も、保険関係成立届を出したあとに雇用保険の手続きを行う流れで書かれています。

届出の5点セット(提出先・期限・様式・添付書類・提出方法)

書類 1 提出先 2 期限(起算日) 3 様式の正式名称 4 添付書類 5 提出方法
労働保険 保険関係成立届 所轄の労働基準監督署(一元適用事業の場合) 保険関係が成立した日の翌日から起算して10日以内 労働保険 保険関係成立届(様式第1号)
(2026年10月6日確認)
監督署の案内に従う 窓口、e-Gov電子申請
雇用保険適用事業所設置届 所轄の公共職業安定所(ハローワーク) 設置の日の翌日から起算して10日以内 雇用保険適用事業所設置届
(2026年10月6日確認)
登記事項証明書など確認書類、成立届の事業主控 窓口、電子申請
  1. 1労働基準監督署
    保険関係成立届を出し、受理された事業主控を受け取る。概算保険料の申告・納付(翌日から50日以内)も同時に済ませると楽です。
  2. 2ハローワーク
    成立届の事業主控と登記事項証明書などを持参し、雇用保険適用事業所設置届を出す。
  3. 3ハローワーク(同日)
    雇用保険被保険者資格取得届を出す。期限は資格取得日の属する月の翌月10日までですが、設置届と同時に出すのが実務の流れです。
4月1日に1人目を雇った会社の労働保険の流れ
図:4月1日に1人目を雇った会社の労働保険の流れ

それぞれの書類の詳細は、労働基準監督署への労働保険の届出とハローワークへの雇用保険の届出で解説しています。

出典・参考:厚生労働省:労働保険の成立手続(厚生労働省)

窓口 05手順4:税務署に出す届出は、まとめて1回で出す

税務署の書類は1つの封筒に

税務署の届出は、期限が1か月から3か月前後と比較的長いため、短い期限の手続きを片づけてから取りかかります。ただし青色申告の承認申請書は、第1期が短い会社ほど期限が早く来るので、後回しにしすぎないことが大切です。同じ税務署に出すものは、まとめて1回で提出するのが会社設立後の手続きを減らすコツです。

届出の5点セット(提出先・期限・様式・添付書類・提出方法)

書類 1 提出先 2 期限(起算日) 3 様式の正式名称 4 添付書類 5 提出方法
法人設立届出書 納税地の所轄税務署 設立の日以後2か月以内 法人設立届出書
(2026年10月6日確認)
定款等の写し e-Tax、または書面を持参・送付
青色申告の承認申請書 納税地の所轄税務署 設立の日以後3か月を経過した日と最初の事業年度終了の日のいずれか早い日の前日まで 青色申告の承認申請書
(2026年10月6日確認)
なし e-Tax、または書面を持参・送付
給与支払事務所等の開設届出書 給与支払事務所等の所在地の所轄税務署 開設の事実があった日から1か月以内 給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書
(2026年10月6日確認)
なし e-Tax、または書面を持参・送付

給与の支給人員が常時10人未満の会社は、「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」も同じ封筒に入れておくと、提出した日の翌月に支払う給与等から特例が使えます。税務署の届出を一覧で確認するなら税務署への届出一覧をどうぞ。

窓口に持参するなら、2026年10月1日から全国の税務署の総合窓口の受付時間が原則として午前9時から午後3時になった点に気をつけてください。

出典・参考:No.5100 新設法人の届出書類|国税庁(国税庁)

窓口 06手順5:都道府県税事務所と市区町村には、自治体の期限に合わせて出す

自治体の期限は自治体が決める

地方税の法人設立の届出は、自治体によって期限が大きく違うため、手順の位置が会社ごとに変わります。東京都のように事業を開始した日から15日以内の自治体では手順2の直後に、大阪府のように2か月以内の自治体では税務署と同じ時期に出す、という具合です。

自治体の期限の例(2026年10月6日確認)

自治体 書類の名称 期限 添付書類
東京都 法人設立・設置届出書 事業を開始した日から15日以内 定款等の写し
大阪府 法人設立等申告書 法人設立の日などから2か月以内 登記事項証明書(写し)、定款(写し)
名古屋市 法人の設立・事務所事業所新設廃止申告書 設立などの日から30日以内 定款等の写し、登記事項証明書(写し)など

表のとおり、自治体によっては登記事項証明書の写しを添付します。手順1で取った証明書をコピーして使えるので、原本を使い切らないように気をつけてください。多くの自治体はeLTAXでの電子提出にも対応しています。自治体ごとの調べ方は都道府県税事務所・市区町村の法人設立届で確認できます。

起算日も自治体で違います。東京都や神奈川県は「事業を開始した日」、大阪府や名古屋市は「設立の日」などから数えます。事業開始の日を起点にする自治体では、設立の日と事業開始の日が離れている会社ほど期限が後ろにずれるため、会社設立後のやることリストには、どちらの日付から数えたのかも書き添えておくと迷いません。

出典・参考:法人府民税・事業税の法人設立等申告書/大阪府(おおさかふ)ホームページ [Osaka Prefectural Government](大阪府)

窓口 07手順6:届出と並行して、口座・報酬・電子申告の準備を進める

届出の裏で進める3つの準備

会社設立後のやることリストには、役所に出す書類のほかに、届出の中身を決める準備が並びます。手順1〜5の合間に進めておくと、全体の流れが滞りません。

法人口座の開設
金融機関の審査に時間がかかることがあります。登記事項証明書や印鑑証明書の原本を求められることが多いので、手順1で通数に入れておきます。
役員報酬の決定
社会保険の新規適用や給与支払事務所等の開設届出書の時期に直結します。定期同額給与として扱うには、原則として事業年度開始から3か月以内に決めることが目安です。
e-Tax・eLTAXの利用開始
電子で届出を出すなら、利用開始の手続きを先に済ませます。法人設立ワンストップサービスを使えば、マイナポータルから複数の窓口へまとめて提出できます。

お金の流れに関わる準備は、法人口座の開設、資本金の使い方、役員報酬の決め方、決算月と事業年度の4つの記事を行き来しながら読むと、順番の組み立てがしやすくなります。

会社設立後、登記の完了を待たずに出せる手続きはありますか。
法人設立届出書は、提出日時点で法人番号の指定を受けていなければ法人番号欄を空欄で出せるなど、登記完了前から準備できるものもあります。一方、登記事項証明書の原本を添える社会保険の新規適用届は、証明書が取れるまで出せません。会社設立後の手続きは、添付書類がそろう日を基準に並べると無理がありません。
ゆうちょ銀行などの口座開設で、届出の控えを求められることはありますか。
ゆうちょ銀行の案内では、設立後6か月以内の法人について、税務署あての法人設立届出書や青色申告承認申請書の控えなどを確認書類の候補に挙げています。会社設立後に出した届出の控えは、口座開設でも使うことがあるので、手元に保管しておきましょう。
会社設立後の手続きを1日で全部回れますか。
窓口の数と受付時間を考えると、従業員を雇う会社が1日ですべてを済ませるのは難しいことが多いです。電子申請や郵送を組み合わせ、窓口に行くのは控えが必要な労働保険の手続きなどに絞ると、移動の負担を減らせます。

出典・参考:法人設立ワンストップサービスの対象が全ての手続に拡大されました|国税庁(国税庁)

窓口 08まとめ:会社設立後のやることリストを、手順1から順に実行する

6つの手順を自分の会社用に

会社設立後の手続きは、法務局で証明書を取り、期限の短い社会保険、雇う会社なら労働保険、時間に余裕のある税務署、自治体の期限に合わせた地方税の届出、という順で進めると無理がありません。

会社設立後のやることリスト 6つの手順
図:会社設立後のやることリスト 6つの手順
順番を組むときの確認
図:順番を組むときの確認

それぞれの期限を日付で確かめたいときは期限とスケジュールへ、提出先の管轄を調べたいときは届出先から探すへ進んでください。

出典・参考:個人で事業を始めたとき/法人を設立したとき|国税庁(国税庁)

最後に、これを読んでいるあなたへ

やることが多いときほど、最初の一歩は小さくて構いません。登記完了の連絡が来たら、まず法務局で証明書を取る。それだけで、次の手順に必要な材料がそろいます。

自分の会社に当てはめて、雇わないなら手順3に線を引き、自治体の期限に合わせて手順5の位置を動かしてみてください。順番が決まれば、会社設立後の手続きは一つずつ片づけていける作業に変わります。判断に迷うところは、各窓口や税理士・社会保険労務士に早めに確認しましょう。

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